医療機器に関連したお悩み、医療機器の操作や点検業務など日常業務に不安を抱えている医療従事者の方へ

臨床工学技士の求人について

今日は臨床工学技士の求人について触れてみたいと思います。

私の住んでいる鹿児島で2021年9月時点の有効求人倍率は1.29倍と全国平均の1.16倍とやや高い傾向にあるため、転職しやすいということがわかります。ただしこれは求人全体のお話です。

しかしながらこれを臨床工学技士だけで考えてみるとそうはいかないのが現実というものです。

臨床工学技士の求人は臨床経験のある人に向けた募集が多く、臨床経験のない人の求職活動は困難になりがちです。医療機関の中には、他の施設のカラーがついた人ではなく、一から人材を育てたいと考えるところもありますが、有名大学病院やDrヘリ、ロボット手術を行うような設備の整った外観がきれいで待遇のよい大きな施設は競争率が高い傾向にあります。臨床経験が最低でも3年以上あると、就職先を見つけやすくなるのが実情です。

かくいう私も免許を取った後、就職先がなかなか決まらず、友人のご両親が経営していたロー〇ンでアルバイトしながら就職活動をしていた就職浪人の経験があります。当時、非常に焦りを感じていたのを今でも思い出します( ノД`)シクシク…

臨床工学技士の仕事が見つからないという人の多くは、自宅から通える範囲内の限られたエリアで探しています。しかし、臨床工学技士の求人数には地域による差があり、臨床工学技士の募集に対して、職を探している臨床工学技士が少ないエリアでは、臨床経験がなくても比較的仕事に就きやすいです。もともと地方にいけばいくほど「臨床工学技士」の資格を持つ方が少ないからです。

有効求人倍率とは、求人数に対しての求職者の割合を表したものなので、有効求人倍率が高い地域ほど、仕事を見つけやすいエリアとなります。臨床工学技士の有効求人倍率は、一般的に都市部よりも地方の方が高い傾向にあります。これは高度な医療施設が集中する都市部には必然と知識や技術を持った臨床工学技士が多く集まり、過疎地域や地方、離島などでは求人を出しても人材がいないのが現状です。

令和2年時点で日本に約3万人の技士がいますがその90%以上が病院や施設で働いています。看護師は平成30年時点で121万人います。お気づきかとおもいますが「桁」が違います。看護師人材に対するニーズは本当に高いです。なのでフリーランス看護師や夜勤専従看護師などその働き方も多様化しているので土壌はある程度しっかりしていますし、ご自分で訪問看護ステーションを開設される看護師さんもいらっしゃいます。

これは個人的な考えですが臨床工学技士は病院に依存していると考えても過言ではないのです。

臨床工学技士も病院だけで働くのではなく、夏は離島で透析業務、冬は都市部で医療機器管理といったように多様な働き方を模索するのも楽しい働き方かもしれません。

フリーランス臨床工学技士の働き方はまだまだこれからの働き方です。ひとつひとつのお仕事を十分に確認、精査しながら安全に行っていきたいなと考える毎日です。

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CE-WORKS 代表 中村隆志

臨床工学技士になり18年目となりました。
認定資格と臨床経験を生かして、鹿児島県内で臨床工学技士のフリーランス事業を展開しています。小さなことからコツコツと。
便利屋中村がんばります('ω')ノ

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